2018年度第2回計算科学フォーラム

日時
2019年2月22日(金)15:00~17:00
会場
  • <東京会場> 東京大学本郷キャンパス 理学部4号館3階1320室会場地図
  • <神戸会場> 理化学研究所計算科学研究センター(R-CCS)R104-2会場地図
  • TV会議システムでの参加も受け付けます。理研の多地点ユニットを利用しますので、ご希望の方はお知らせください。
参加費
無料(事前登録が必要です)
企画
計算科学フォーラムWG
主催
HPCIコンソーシアム 計算科学フォーラム

プログラム

15:00~15:45 講演1 [素粒子]

青木 保道
理化学研究所 計算科学研究センター(R-CCS) 連続系場の理論研究チーム

「よく知られている理論の不思議な性質 --- 大規模数値計算によるQCDの相境界近傍の解析」

素粒子標準模型中のQCDの性質を捉えるのに、カイラル対称性とその自発的破れの理解が重要である。それにはQCDの非摂動的な理解が欠かせない。本質的に強結合となる動力学の解析に、格子QCDに基づく数値計算が必要不可欠なものとなっており、黎明期から40年を経た現在、様々な物理量を1%もしくはそれより高精度で求められる段階に到達した。一方で、理論のパラメタを対称性の自発的破れが起こるか起こらないかの境界付近に設定した場合には、非摂動的な動力学を精密に扱って始めて、定性的な特徴を捉えることができる。この「精密」な扱いも、最近になって可能となってきたもので、それにより、新しい動力学の発現に至った例が挙げられる。
本講演では、格子QCDに基づく大規模数値計算のアプリケーションとして、後者の例をとり、QCDに結合するクォークの数を増やしたときに現れる新奇な現象とその標準模型を超える物理へのインパクト、さらに、現実世界に近いクォークが2つ含まれた系の有限温度の振る舞いとその現実世界への影響について、最新の大規模数値計算の結果を交え、次世代スパコンで解き明かされるべき課題について議論する。

発表資料(PDF : 6.09MB)

15:45~16:00 休憩
16:00~16:45 講演2 [エネルギー・材料]

William Dawson
理化学研究所 計算科学研究センター(R-CCS)量子系分子科学研究チーム

「Computing Matrix Functions on the K Computer」

In this talk, I will present a new, massively parallel library[1] for computing the functions of sparse, Hermitian matrices. Matrix functions have a number of applications including materials science, the solution of partial differential equations, and the study of real world networks. One particularly important application is the development of linear scaling methods for quantum chemistry simulations. In this talk, I will review the theory of matrix functions, and discuss several methods of computation. Then I will present the parallelization strategy of our library, including the use of communication avoiding algorithms and task based MPI+OpenMP parallelization. I will discuss usability considerations, including how to build a library in Fortran which can be easily integrated into software written in many different programming languages. I will finish by presenting a number of different applications of this library, including quantum chemistry calculations on large biological molecules, social network analysis, and search engine optimization.

[1] Dawson, William, and Takahito Nakajima. "Massively parallel sparse matrix function calculations with NTPoly." Computer Physics Communications 225 (2018): 154-165.

発表資料(PDF : 17.4MB)

16:45~17:00 まとめ、討議

参加申込み

申し込みフォーム

参加申込は締め切りました。
参加をご希望の方は、当日、会場にお越しください。

問合せ先

HPCIC計算科学フォーラム事務局(ゼンコム内)

TEL:03-6657-3250 FAX:03-3532-0808

MAIL:hpcic-kkf★zencom-inc.co.jp ←「★」を「@」に書き換えてください。

トップページへ戻る